ちょい(笑)ブログ

まさに名前負け。

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四度目の夏(リメイク)


月日の流れは、色んなものを変える。
人だって、例外ではないのだろう。
そう、4年前に別れた恋人に偶然、再会した。




別れの原因は、ありきたりなもの。
彼女に好きな人ができた。
大学の飲み仲間から、発展した恋愛。
若さゆえに、自分勝手な愛し方しかできなかった、
でも、それでいい、と思っていた。
それでいいわけは、無かったのに。




「久しぶり~、偶然だね。」
そう声をかけてきたのは、彼女の方。
交差点、横断歩道、その真ん中で。
4年前とは見違えたその姿に、僕は
言葉を見つけられなかった。
「もう忘れちゃった?」
そう聞かれても、誰だかは理解していても、
突然すぎる再開に、戸惑うしか出来なかった。




「ああ…久しぶり」
やっと出てきた言葉は、驚くほど普通のあいさつ。
しかし、僕らの間に流れていたワダカマリは、4年という時間が流してくれていたらしい。僕が渡ってきた歩道へ2人で引き返す。
少し、立ち話をして、帰ろう、そう思った。


が、
「ちょうど良かった、ちょっと時間ある?」
と、思わぬ誘いを受けた。
予定は何もなかった、不自然な流れに戸惑いながらも
「ああ、大丈夫だけど…」
週末、夕方の街は流れる人で混み合う。
人の波に追われるように、あの頃、
2人でよく通った居酒屋に滑り込む。




お前、変わったなぁ…」
なんて言いながら、お絞りで顔を拭く。
「オッサンじゃないんだから、顔は拭かない!
君はそゆ所、変わらないね~」
4年前に戻ったかと錯覚させられるような会話。
「4年も経ったんだよ、そりゃ変わりもするよ~。女、ナメんなよ~」
なんて会話にも、何故か懐かしさに似たものを感じる。
あの頃と同じように、ビールで乾杯。
「で、なに?」僕は聞いた。
「え?ああ、あたし引き止めたんだったね。」
彼女は切り出した。




結婚するんだ。」
そう言って笑う、彼女の顔は幸せそうだった。
「あたしが一方的にフッってさ、その後、元気ないみたな話も聞いてたから、気にはなってたんだ。でも、何か…ねぇ?」
「言いたいことは分かるけど(笑)」
お互いにもう子供じゃないし、彼女と別れたのは4年も前のことだ。
何か、特別な感情を引き起こされる事もない。
あれから、いくつかの恋愛も経てるわけだし。
だから、
「おめでとう。」
そう素直に言葉は出てきた。
でも、どうしても、聞きたいことがあった。
でも、聞けなかった。




彼女の結婚相手が、誰だかは知らないし、
彼女も言わない、聞こうとも思わない。
いいじゃないか、彼女は幸せを見つけた。
一度は、愛した相手。
今はわだかまりも何も無い。
再開は偶然だとしても、結婚する、と教えてくれたことで、そして、それを素直に祝福できる自分がいることで、何か、彼女との繋がりを感じることができた。
それでいい、と思う。
「乾杯しようか。」
そう告げると、彼女は不思議そうな顔をして
「え?何に?乾杯?結婚に?」
なんて聞いてくる、きっと彼女も僕と同じ繋がりのようなものを感じたのだろう。
4年前と同じ笑顔。
僕は言った、「4年という年月に、乾杯。」




店を出て、帰路につく。
「じゃあ、お幸せに。」
「うん、ありがとう。」
きっと、もう会うことはないだろう。
過去に振られた人の幸せを祝福できる、
あの頃よりは、大人になれたって事かな。
そう思いながら、横断歩道を渡る、
振り返らない。
週末の人ごみは、せわしなく姿を変える、この中に、いくつの幸せが埋まってるんだろう。
そんな事を考えながら、彼女に聞けなかった質問を思い出す。




豊胸手術、した?


 

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  1. 2007/08/06(月) 19:00:45|
  2. ちょい読み物(笑)
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